2024/3/27


鬼首の伝統芸能発表

 大崎市鳴子温泉鬼首地区で長年受け継がれてきた伝統芸能の発表会が24日、市オニコウベリフレッシュセンターで開かれた。各保存団体が神楽、太鼓、舞踊を披露し、伝統の継承へ向けて思いを新たにした。地域の伝統芸能が担い手不足に加え、新型コロナウイルスの影響で練習の機会も失われた状況にあったことから、鬼首地区公民館とNPO法人鬼首山学校協議会が発表の機会を設けようと2021年に始めた。4回目となる今回は鬼首神楽保存会、日本舞踊の善知鳥会、和太鼓の鬼ノ國心鼓会が出演した。このうち鬼首神楽保存会は、「鶏舞」「羽衣」「扇の的」を上演。本年度加入した地元の小中学生ら3人が、古参メンバーと共にきらびやかな衣装で踊ったり、太鼓やかねを鳴らしたりした。会場には県内外から約100人が訪れ、演者に惜しみない拍手を送っていた。

田園地帯400人駆ける

 早春の田園地帯を駆ける「涌谷クロスカントリー大会」(実行委員会主催)が20日、涌谷町わくや天平の湯周辺コースで開かれた。時折雨に見舞われる中での開催だったが、コロナ禍の影響で5年ぶりだったこともあり、選手たちは力強く走り抜けた。47回目の今回は、大崎地方を中心に県内外から約400人が参加。小学生から壮年まで男女年齢、学年別14種目ごとに順次スタートし、1・8~9・2キロのコースでタイムを競った。

三本木パークゴルフ場 4月1日フルオープン

 「大崎市新世紀公園三本木パークゴルフ場」(同市三本木鹿野沢)が4月1日、フルオープンする。4年間の改善工事を経て、満を持しての全面開業。利用者や交流人口の増加などが期待されている。県有地に整備された同ゴルフ場は、2020年10月にオープン。敷地面積5万1996平方メートルには、県内最大規模の6コース54ホールがある。市は同年12月末、排水不良やそれに伴う芝の生育状況が悪いことなどを受けて、市職員らで構成する改善検討委員会を設置。調査を経て、21年からひまわりコースを皮切りに改善工事に着手。順次各コースの工事を行っていたが、令和4年7月豪雨で倒木や崖崩れが発生し、工事は中断。災害復旧工事を優先して進められた。改善工事と災害復旧工事を並行しながら、昨年はひまわり、なのはな4コース36ホールで営業。4~12月に県内外から3万人近くが訪れた。今後は年間利用者数4万人を目指すという。

 

改築控え歩み振り返る

 大崎市古川の「こばと保育園」の「こばとチャリティーまつり」が23日、同園で開かれた。来年度の園舎改築を控え、創立以来の歩みを振り返る写真が展示されたほか、建て替え資金を得るため寄付やクラウドファンディング(CF)協力の呼び掛けも行われた。同園は1968年、古川前田町に創立し、80年に現在の古川大宮に園舎を建設し移転した。最も古い鉄筋コンクリート造2階の園舎は築40年を超えて老朽化が進み、東日本大震災では壁に亀裂が入り、地盤沈下の影響を受けるなどした。このため5月のゴールデンウイーク後、現在地に増築部分も含め園舎を建て替える工事に入り、来年4月に新園舎で保育を再開する計画。まつりでは、保育の様子を写した創立時からの写真を掲示し、訪れた卒園生らが懐かしそうに見入っていた。園舎の壁にメッセージを書き込むコーナーも設け、「震災のときに守ってくれ、ありがとう」と書き込む人もいた。

 

丁寧な言葉遣いなど学ぶ

 新入社員セミナー(古川商工会議所主催、大崎法人会など共催)が21、22の両日、同会議所で開かれ、この春採用されたばかりの社員が社会人として必要な身だしなみ、丁寧な言葉遣いなどを学んだ。セミナーには、大崎地方の企業で社会人生活をスタートさせた21人が参加。初日は言葉遣い、電話応対などをテーマに講話を聞き、実践に挑戦した。このうち社会人の基本マナーについては、日本電信電話ユーザ協会の契約講師、植野のり子さんが指導。新社会人に質問しながら、「ファッションは自分のためのものだが、身だしなみは周囲の人のためにある」と、好感を持たれる身なりの大切さを指摘した。

 

15年におよぶ工事完成

 東北地方整備局北上川下流河川事務所などが整備を進めていた登米市登米町日根牛地区の北上川堤防のかさ上げと県道東和登米線の改良事業がこのほど完成し、お披露目会が16日、登米中で開かれた。斉藤喜浩所長や熊谷盛広市長、行政区長、登米中生徒らが出席し、15年におよんだ事業の完成を祝った。北上川左岸の日根牛地区にはかつて堤防の河川側にも住宅があり、2002年7月の洪水で床上3戸、床下6戸の浸水被害を受けた。上流の岩手県で一関遊水地が完成すると下流の水位が一気に上がる恐れがあるため、国、県、市が連携して09年に事業を始めた。登米大橋の上下流合わせて41戸を11年度までに近くに集団移転してもらい、その土地に土を盛って堤防をかさ上げし、幅も広げた。緩いカーブがあり道幅も狭かった国道342号と東和登米線を拡幅・直線化。北上川の支流羽沢川にかかる登米中の通学路「羽沢橋」も架け替えた。総事業費は80億円。