2024/2/27


特殊詐欺に注意して

 県警のみやぎ防犯大使を務めるシンガー・ソングライター萌江さん(29)が15日、大崎市内の金融機関2カ所で特殊詐欺被害防止啓発活動を繰り広げた。「ほやドル」として地元石巻の特産ほやを歌でPRする人気者。この日もほやをイメージしたオレンジ色の衣装で登場し「詐欺にだまされないよう、皆さんに注意して〝ほや〟います」とちゃめっ気たっぷり。古川信用組合本店(同市古川十日町)では窓口とATMコーナーのほか店外にも飛び出し、「振り込み、支払い前に詐欺を疑い確認」のメッセージと似顔絵入りのチラシを客らに手渡していった。また行員に対し「金融機関は被害を食い止める最後のとりで。お客さまが詐欺に遭っていると感じたら勇気を出して声掛けを」と訴えた。引っ張りだこの人気ぶりで、記念撮影にも「ほやっほー」の掛け声で応じていた。

進路や生き方考える

 さまざまな職業人から話を聞いて将来や今後の生き方を考える授業が22日、大崎市の古川東中と岩出山中で行われた。生徒たちは進路選択の参考にしようと、講師の話に熱心に聞き入った。進路学習の一環として行われた古川東中の「キャリアセミナー」には、1年生187人が参加。県の委託を受け、中学、高校を対象にしたキャリア支援事業に取り組んでいるNPO法人ハーベスト(仙台市)の協力で実施した。講師を務めたのは税理士やスポーツトレーナー、自衛隊員、介護士、カウンセラー、歌手など15人。このうち、仙台市でプライベートジムを経営し、2年前まで仙台のドッジボールチーム選手として活動していた佐々木優介さん(27)は、「今負けても人生で勝て! ~ニートから社長へ駆け上がった物語~」と題して講話。佐々木さんは障害がある弟2人の支援を考え高校卒業後に就職したものの、入社3年目でうつ病を患い、2カ月間ひきこもりになったという。しかし、自宅近くの体育館で行ったトレーニングをきっかけに立ち直りかけ、スポーツクラブでアルバイトするまでに回復。周囲からの否定的な言葉に挫折しかけたこともあったが、「負けたくない一心で仕事をしながら毎日朝方までトレーナーの勉強をした」といい、「自分の人生は自分が主人公。脇役やエキストラの言葉に左右される必要はないし、脇役の声は無視していい」と語った。地元職業人から話を聞く「職業講話」が岩出山中で行われた。1年生54人が市内で働く大人たちの多彩な就労観やキャリアに触れ、自らの将来について考えを深めた。この日は市内で働く4人の大人が同校を訪れ、現在の仕事に就いたきっかけや仕事内容、働くことに対する思いを生徒たちに伝えた。このうち、あおやぎ接骨院岩出山の只野智大院長(24)は、捻挫や打撲、骨折などを治療する日常業務のほか、スポーツチームに同行し、けがの予防や治療に当たるトレーナー業にも携わっていることを説明。テーピングや土踏まずを矯正する中敷きなど、実際に仕事で使う道具も紹介した。「スポーツ関係の仕事に就きたい」と漠然と考えていた高校時代に手の指を骨折し、同院で治療を受けたのが就職のきっかけだったという只野院長。「スポーツ関係の仕事といってもたくさんある。興味を持ったこと、『いいな』と思ったことはすぐに調べ、知見を広げてほしい」とアドバイスしていた。

支援物資提供し炊き出しも

 涌谷町の保育士、川名貴士さん(41)が、能登半島地震で被災した石川県を2度にわたり訪れ、支援物資提供と炊き出しに汗を流した。東日本大震災の際に全国から寄せられた支援に対する恩返しといい、今後も復興支援活動を続けることにしている。川名さんが最初に被災地を訪れたのは、発災から6日目の1月6日。前日に毛布や粉ミルク、おむつ、生理用品をマイカーに詰め込んで出発し、福島県や埼玉県で、知人が集めた支援物資を載せて夜通し走らせた。翌朝になって金沢市に到着。同市で社会的弱者の入居を支援している不動産業「エリンク」の谷村麻奈美社長に「子どもや子育て中の人たちのために使ってほしい」と託した。今月11日には、食材と調理器具を車に載せて七尾市の小牧集会所を訪れ、ナポリタン200食余りとパンケーキ約150食を作って振る舞った。受け取った人たちから「宮城からわざわざ来てくれたのですか」「東日本大震災のとき何もできなかったのに」と何度も頭を下げられたという。被災者との何げない会話の中で、暮らしの立て直しに前向きになれない思いを吐露してくれた人もいたといい、「なりわいを失い疲弊する中、地元の人には打ち明けづらい悩みを話してくれた。耳を傾けることが大切」と話す。

 

児童が茶道を体験

 涌谷町涌谷第一小の児童が21日、同校で茶道体験を通して日本の伝統文化に触れた。町の放課後子ども教室の一環で、利用登録している1~6年生10人ほどが体験。講師は、同町の親子・世代間交流・文化活動支援を図っている「みらい子育てネット涌谷『童里夢』」の会員たちが務めた。子どもたちは赤いフェルトに正座。緊張した面持ちで床の上の茶わんを静かに手にとり、右に回してから口元に当てて飲み干すなど一連の作法を教わりながら茶を味わった。

 

時疾風は東十両筆頭

 大相撲春場所(3月10日初日、大阪)の番付が26日に発表された。栗原市瀬峰出身、時疾風(27)=小牛田農林高-東京農大、時津風部屋=は、6枚上げて東十両筆頭に付けた。自身最高位で、勝ち越せば新入幕の可能性が高まる。時疾風は初場所で10勝5敗と、十両4場所目で初の2桁勝利。序盤に7連勝で優勝争いを演じたほか、終盤でも番付上位陣に競り勝って実力を示した。3月場所で入幕の可能性もあったが、来場所以降に持ち越しになった。