2024/2/22


能登半島地震 〝医療最前線〟の活動報告

 大崎市民病院から能登半島地震の被災地へ派遣された災害派遣医療チーム(DMAT)2隊が19日、院内で活動報告会を開き、生と死が隣り合わせの〝医療最前線〟での生々しい経験、教訓を同僚や関係者らと共有した。2隊とも医師、看護師、業務調整員の計6人編成。厚生労働省の要請で1月6~9日に能登町、同25~30日には珠洲市入りし、全国から次々被災地入りするDMATや現地医療スタッフと連携し病院支援や患者搬送、現場活動などに当たった。発災数日後の初回派遣隊が直面したのは医療逼迫という。活動拠点の公立病院はスタッフ自身も被災者のため人員体制が整わず、医薬品の供給不足、断水に伴う院内感染への懸念も問題化。また移動と搬送で道路陥没や土砂崩れ、倒壊家屋に行く手を阻まれた動画も示し「移動に費やす時間はいつもの数倍。安全運転にも普段以上に神経を使う」と地震被災地での緊急車両運用の困難さを指摘した。

 

ボウリングで交流

 美里町に本社や拠点がある企業26社でつくる「美里町企業会」は16日、会員対象のボウリング大会を大崎市古川のファンキーボウルで開き、プレーを通して交流を深めた。年間事業で唯一、会員企業の社員同士の交流を狙いとし、年1回開催している。33回目の今回は、8社の役職員51人でつくる13チームが団体戦と個人戦でスコアを競った。七十七銀行小牛田支店の木村直美さん(30) は「プレーしたのは学生時代以来で、爽快感を久しぶりに感じた。町内に勤務している間は毎年参加したい」と晴れやかな笑顔を見せた。

 

自社情報を効果的に発信

 自社のメニューやサービスをインターネット上で発信する「デジタルツール」の活用法を学ぶ研修会が19日、県大崎合同庁舎で開かれた。県北部地方振興事務所が主催。大崎地方の宿泊・飲食関連事業者ら約40人(オンライン参加者含む)が、南三陸町の販売促進事業等「エムビズ」社長の渡邊陽介さん(41)の話を聞いた。渡邊さんは、若者がSNSを利用する背景について「同世代の流行の情報や口コミの多さに加え、周りから認められたい『承認欲求』がある」とし、「事業者は印象的な商品やサービスをSNSで発信すれば若者が紹介してくれる」と述べた。情報発信に向けた準備として▽自社の強みの分析▽ターゲットと投稿媒体、投稿内容の明確化▽中長期的な施策(運用方法、目標設定)−などを例示。「担当者を決めて経営者とともに計画を立てて運用し、投稿内容を社内で逐一共有するのが望ましい」と語った。

 

「一閑張り」作品展

 使い古しの竹かごなどに和紙や着物地を貼り重ねて新たな作品に仕上げる「一閑張り」の作品展が23、24の両日、大崎市古川福沼の祥雲閣(荒雄公園内)で開かれる。30年余りにわたって一閑張りを作り続けている同市古川幸町の伊藤久子さん(84)と、伊藤さんが代表を務める「手作り大好き仲間たち」の会員ら10人が手掛けた作品合わせて約100点を展示する予定。中には、55年前のひな人形を一閑張りでリニューアルした作品もある。来場者にはアクリル毛糸のたわしをプレゼントする。

 

シナイモツゴ郷の会がミニシンポ

 大崎市鹿島台のNPO法人シナイモツゴ郷の会は17日、同市鹿島台の尾梶会館で「水辺の自然再生ミニシンポジウム・地域研修会」を4年ぶりに開いた。会員や地域住民約40人が参加し、同会の取り組みや若手講師らが提供する最新知見に耳を傾けた。同会は、鹿島台のため池に生息する希少淡水魚シナイモツゴを保全する活動を軸に行っており、2002年からブラックバス、14年からアメリカザリガニの防除に取り組んでいる。このうち、同会が発明したアメリカザリガニの大量捕獲を可能にした連続捕獲装置は、生息するアメリカザリガニの低密度化を実現。全国に15万カ所ある里山ため池の豊かな自然を復元する新方式を提案したとして、「旧品井沼方式」の名で全国的に注目されており、ことし3月、環境省の「自然共生サイト」に鹿島台地域のため池群が認定される見通し。

 

くぎ・ペグ類 金属探知機使い安全点検

 東京の校庭に埋められたくぎで児童がけがをした事故を受け、登米市教育委員会は本年度から、市内の校庭・園庭で金属探知機を使った安全点検を行っている。最も多い学校では、くぎやペグが80本見つかった。ほとんどが、運動会でラインマーカーとして埋められ、そのまま放置されたものが積み重なったとみられるという。多目的な校庭で運動会をするためにペグの使用は欠かせないとみられ、市教委は、定期的に安全点検を行うよう各校に呼び掛ける。

 

くりでん絵画展

 栗原市内の子どもたちが描いた「くりでん絵画展」(くりはら田園鉄道公園主催)が、栗原市志波姫のイオンスーパーセンター栗原志波姫店フードコート横特別会場で開かれている。3月3日まで。市内の小中学生から266点の応募があり、審査の結果、23点の入賞作品が選ばれた。最優秀賞の若柳中1年、松平礼那さんの作品は、赤いくりでんを運転する市のマスコットキャラクター、ねじりほんにょと青空に浮かぶ白い雲が対照的に描かれている。笑顔の子どもたちとヒマワリもあり、見る人の心を和ませている。