2024/2/2


古川総合体育館 大規模改修工事進む

 大崎市古川総合体育館の耐震補強・大規模改修工事は、アリーナ床の改修や屋根の補強工事などを進め、ことし5月に完了する。アリーナには初めて冷暖房設備も備え付けられる。利用再開は6月。改修完了を記念する行事が民間を主体に検討されており、26日に実行委員会を設置し準備を進めることにしている。同体育館は1981年に建設され、体育館棟は鉄骨鉄筋コンクリート造など2階で、総床面積は3886平方メートル。このほか管理棟が鉄筋コンクリート造2階、646平方メートル。中央連絡棟は鉄骨造2階で、555平方メートル。震災でアリーナは大きな被災を受けなかったが、経年劣化で床にささくれ、雨漏りが生じ、21年の調査でアリーナの屋根の耐震性に問題があることが分かった。同体育館の大規模改修は初めてで、昨年8月1日から利用を休止し工事を進めている。総事業費は9億8425万円。アリーナの改修では、床に屋内運動用長尺塩化ビニールシートを張り付け、安全性、耐久性を向上させる。また耐震性向上のためアリーナ屋根の部材を増強。屋上の防水シートを改修するほか、照明をLEDに交換し、全客席(1028席)も取り替える。冷暖房はアリーナのほかトレーニングルーム、スタジオにも設置する。

 

入魂の作「戦ぐ」寄贈

 東京芸術大美術学部で教授を務めた造形作家、赤沼潔さん(68)=大崎市岩出山出身=が1月25日、市に入魂の作1点を寄贈した。金属を溶かして自由自在に成型する「鋳金」の第一人者。中国・北京で行われた国際金属芸術展(2011年)最優秀設計賞受賞など国内外でその名を知られ、在任中は学生ぐるみで取り組んだ東日本大震災の被災3県(岩手、宮城、福島)での復興支援をはじめ郷土愛にじむ活動も。副学部長を経て22年に退任し、東京都内で創作活動を続けている。寄贈作品は真ちゅう製でずっしり重く、高さ約60センチ。深い黄金の色合いと輝き、2本の角のような造形が目を引く。表題「戦(そよ)ぐ」。市役所新庁舎開庁祝いと「大学美術館で開いた私の退任展(22年11月)に足を運んでくれた伊藤康志市長へのお礼」を兼ねた品という。

 

三本木公民館 移転に向け施設見学会

 4月に大崎市三本木総合支所に移転する三本木公民館は1月26日、同支所で利用説明見学会を行った。参加した市内の社会教育団体や一般市民らが施設を観覧し、利用方法などを確認した。同公民館は現在、館山ホールで運営しているが、施設が老朽化していた。そこで、三本木庁舎内にあった市議会が昨年5月に新庁舎へ移ったことから、市議会などで使用していた各部屋を公民館として利活用することになった。利用案内では申請方法や使用料金、駐車場などについて説明。「各部屋の予約状況をネットで確認できるようにしてほしい」といった参加者からの要望には、「ネットで予約確認ができるソフトウェアを準備している」と答えた。この後、角田幸江館長の説明で、1~5研修室や図書室(現三本木学習センター)、和室、調理室、ふれあいホールなどを見学。参加者たちは今後の活動を思い描きながら見て回っていた。

 

コロナ〝第10波〟の様相

 県は1日、ことし第4週(1月22~28日)の感染症発生動向調査週報(速報)を発表した。大崎保健所管内の定点医療機関10カ所では、新型コロナウイルスで合わせて261人の感染が報告され、前の週から約1・4倍に増加。県全体も10週連続で増え続けていて、〝第10波〟の様相を呈してきた。圏域ごとの新型コロナ報告数は▽仙南209人(1定点医療機関当たり29・86人)▽石巻264人(同26・4人)▽大崎261人(同26・1人)▽塩釜276人(同17・25人)▽仙台市666人(同15・14人)▽気仙沼33人(同8・25人)。全圏域で前の週から増え、県全体は1709人(同18・78人)と約1・5倍になった。