家族らが作成したポスター

家族らポスター製作
加美出身の早坂勝男さん
署名呼びかけ各地に掲示

 38年前に東京で消息を絶った宮城県加美町上野目出身、早坂勝男さん=当時(24)=の家族らが県民に署名を呼びかけるため作成したポスターが29日、完成した。B3判で約350枚あり、年明けにも県内の公共施設などに掲示される。

 ポスターには、登山が趣味だった早坂さんを山中で撮影した写真を使用。「宮城にも、苦しんでいる人がいます」などと拉致問題が県内にも及んでいたことを訴え、政府に拉致認定を求めるため県民に署名を呼びかけている。

 早坂さんの義兄でポスター製作を担当した小山巌さん(67)=加美町字原=は「署名を求めるたびに、みんなから『頑張れ』と励まされ心強く感じる。政府を動かすため、活動をより大きな輪にしたい」と語った。

 署名活動は早坂さんの家族がいる加美郡内で今月から本格化。色麻町では区長らが中心となって呼びかけているほか、加美町でも28日までに全79行政区に署名簿が行き渡った。来年には県や大崎市、民間団体などにも署名を呼びかける方針。

 家族らによると、早坂さんは1968(昭和43)年4月ごろ、行方不明になった。東京都墨田区のアパートには印鑑や預金通帳などが残されたままだったという。現在までの38年間、連絡はおろか目撃情報もない。

 特定失踪者問題調査会によると「昭和30年代から50年代にかけて、東京都や千葉県で分かっているだけで7人の印刷工が行方不明になっている」という。早坂さんはオフセット印刷の熟練工で、家族らは「北朝鮮が偽札を造るために拉致した」とみている。(第1報道部 板垣英人)